査問会はえてして趣旨が異なってしまう。

 第八次イゼルローン攻略戦の間、ヤンはハイネセンで査問会を受けてました。査問会とは「あいつヤバくね。」という相手を取調べるものですからヤンが査問委員から高圧的な態度を取られるのは致し方ないところですが、如何せんフレデリカの記憶通り同盟軍に制度上は査問会が無いため、職権乱用?の疑惑もあるイベントです。

 そのため精神リンチに近いものが繰り広げられるという流れですが、如何せんヤンには通用せずに反論され、委員がストレス溜める事態に。

・親がクーデターを起こした副官をそのまま起用 → 何か問題でも?

・首都星を守る軍事衛星を全部破壊 → 何か問題でも?

・戦闘前に政府を軽んじる演説 → 何か問題でも?

全て理路整然と反論して粉砕しちゃいます。

 でも個人の尊厳を守るために必要でしょうが、これじゃあ全員を敵に回してしまいますね。ヤンにすれば「あんな奴らが味方になるなんてご免被る。」との心境でしょうが。

 実際に終わりなき査問会が続けられようとしてました。皮肉にもそこから救い出したのが帝国軍なので、敵がいる限りヤンには価値があると証明されてしまいます。

 結局、査問会はヤンが自分達にとって有益かどうかを調べるためのはずなのに、ヤンを懲らしめようとして、最後に帝国軍の登場でそれどころで無くなり解放するという醜悪さの極みを演じてしまいます。

 

 そういえばヤンが作成した辞表には何が書かれていたんでしょう。一身上の都合なんて穏便なことは書いてないでしょうし。そのまま持って解放された後はポケットに入れて忘れたとか。ユリアンが後で見つけて保管してくれれば後世の学者の研究対象になったでしょうに。