帝国印絶対零度の剃刀-義眼の軍務尚書の嫌われ方について-

帝国が誇る冷厳鋭利な参謀長のち軍務尚書は作中、味方である提督達から嫌われてました。特に性格が1mmも合わないミッターマイヤーや方向性が真逆のロイエンタールとの不仲は有名ですが、他の提督達も嫌ってます。

 

「犬は犬同士、気が合うのだろ」

「やつは葬儀さえとりしきっていればいい。よく似合うし、誰の迷惑にもならない」

「やつの巻きぞえになるのはごめんこうむる。やつに同行してヴァルハラにいくことになったら、ワルキューレの車から突き落としてやるからな」

フランツ・ヨーゼフ・ビュッテンフェルト提督 家訓で悪口はより大きな声で口にするため

最も多くの発言は帝国の破壊衝動、猪、突撃〇〇のビュッテンフェルト提督です。言いたい放題です。相手がそこに居ても居なくても関係ありません。

 

「暗殺者の役立たずめ、どうせ殺害するのならオーベルシュタイン軍務尚書を吹きとばせば、賞賛してくれる者もいるだろうに」

アウグスト・ザムエル・ワーレン提督 事件の収拾に動く中で、軍務尚書の無事を知り

「あのオーベルシュタインより早く死んでたまるか。俺は奴の葬儀の時に、心にもない弔辞を読んで心で舌を出してやる、それが楽しみで、今日まで戦死せずにきたのだからな」

コールネリア・ルッツ提督 事件により負傷し病院で同僚のワーレン提督の見舞い時の発言

キルヒアイス提督麾下で副司令官として共に戦った二人です。そのため赤毛の提督と軍務尚書への想いは同じくしており、二人の間には多少の友誼があったと思えます。

なお上はある事件に遭遇した一人の内心、下は被害に遭ったもう一人の発言です。会話ではありませんが、奇しくも同じ気持ちであったことが証明されております。

 

「かの辣腕なる軍務宰相閣下が、見えざる手を伸ばして暗殺したとしても、おれは意外には思わぬ」

オスカー・フォン・ロイエンタール提督 相手を評価しながらも皮肉と悪意を持っての発言

互いに理知あるものの自分の流儀を曲げぬ性格で、何よりライハルトに求めるモノが真逆のため、片方はこのような発言をするに至ります。

もう片方も相手に偏見あり、それが微妙な形で立証されたのですが常に沈黙を守るので真実は闇の中となります。

 

「あのオーベルシュタイン」

ウォルフガング・ミッターマイヤー提督 参謀長または軍務尚書の名がでる都度の発言

余人には真似ができない彼の疾風の艦隊指揮と同様に、名をあげるだけの一言で嫌悪の感情を周囲に表現するという芸当です。大人気ないですが。

比較的ミッターマイヤーは内心を記されることが多く、オーベルシュタインに対する感情が読者に対しても露わですが、その逆、オーベルシュタインの感情は実は謎だったりします。

 

オーベルシュタインという人物、作中は嫌われ者ですが武闘派のばかりのローエングラム体制で唯一の理性派として評価するファンはおり、一部のファンは鋭利な眼差しで見据えられたいと思っているとかいないとか。

有能で功績もあり皇帝に対しても諫言するオーベルシュタイン。嫌われる事で体制維持に貢献したとも言われる男は、同時代や後世の、そして読者の好悪すら一顧だにしないのでしょう。