2020-01-01から1年間の記事一覧

悲劇は避けられたのか

己の愚かさで親友を死なせた悔恨がラインハルトとその後の銀河の歴史に影響を与えたのは事実です。 傲慢で自己肯定の固まりな不可侵の存在になる寸前から、枕元に立つ友人の忠告を素直に聞く人民皇帝になる。その転機がローエングラム公爵暗殺未遂事件という…

戦端を開く前に勝ちを決めるほうが楽

クーデターで仲間同士で戦う羽目になったミラクル・ヤンは、戦いの前に敵の位置と戦術意図の把握に努めます。 その苦労を示すのが、敵の所在と戦力を把握した時に小躍りしたエピソードで、相当懸命だったのでしょう。 戦力が同じ一個艦隊で指揮官も有能なら…

門閥貴族は凄かった。

皇帝崩御からリヒテンラーデ=ローエングラム体制の構築と貴族勢力の反発からの帝国内乱は在庫一掃したいラインハルトにとって理想的な流れでしたが、では確実に勝てるかというと当然そうではない。 ラインハルトは自信満々でしたが。 総兵力2,560万人で艦艇…

義眼の男は二度勝負した。

いつも冷静、クールなオーベルシュタインは人生の危機を二度、勝負にでてますね。 一度目はご存知のイゼルローン要塞失陥の詰め腹切らされそうなところをラインハルトに頼って、生き残りました。 この時、平然とルドルフと銀河帝国を批判して滅ぼしたい発言…

辞めたい男は辞めれない。

常に辞表を胸に秘めている男ヤン・ウェンリー。「いつでも辞める用意がある。」は恰好いいかもしれませんが、年金暮らしに心躍らせるとなるとこれもどうかと。給料分は働いて、あとは年金はもらうのみという小市民的な発想なのに、人類の半分の勢力を支えち…

アムリッツァは損斬りできないと大損して元も子も無くなる話

奇襲やら弱体化で叩かれた同盟軍遠征部隊の反撃はアムリッツァで行われましたが、そもそも弱っているならイゼルローンまで逃げかえればいいものを、「一矢報いたい」という願望で、有り金全部無くしてしまった戦いですね。 前哨戦で8個艦隊が3個艦隊と艦隊だ…

補給は大事

なので、金髪は赤毛に全面的な信頼を寄せて同盟軍帝国領侵攻時に補給艦隊の殲滅を任せるというのが、帝国の反抗作戦の緒戦。 あ、緒戦も大事ですね。 敵の艦隊が広範囲に展開されいる隙をぬって後方へ進出するとか、広大な宙域で補給艦隊を補足するのは、帝…

要塞砲の射程距離とその性能

イゼルローン要塞と言えば「雷神の鎚」。文章だけでも絶大な力を感じますが、画像や映像にすると圧倒的な暴力として映ります。でも艦隊戦の砲戦距離は数光秒から十数光秒なのに、トゥールハンマーは有効射程距離6.4光秒未満です。同盟軍が名付けたこの境界「…

帝国領への道が険し過ぎた

「支持率回復の秘策」って議会政治や国民人気を気にしなければならない政権にとって魔法の言葉ですよね。 特に支持率低迷中した政権は、もうこれ起死回生の策としてやっちゃったりします。そもそも支持率って当該政権の人気だけでなく、世情も表していたり。…

やっぱり無茶な第7次イゼルローン攻略。

難攻不落の要塞って、基本正面で無く潜入からの破壊や味方を招き入れるとかが鉄板なので、歴史好きのヤンがちょっと真似してみたのがこの作戦。 偶然の勝利。はい、そうです。駐留艦隊の出撃、偽装部隊の侵入、敵中枢への侵入、敵将の降伏等々、博打だらけの…

アスターテ会戦は、先入観って難しいよねって話。

同盟軍も帝国軍も各艦隊の司令官はベテランぞろいなので、多いほうが包囲しようとして、少ないほうがこりゃ撤退だろってなるごく自然な話。 で、一方の若造がこれは絶対いけると思い、もう一方の若造はいやいやこれヤバくねと思って、それぞれ動いたというの…

アスターテ会戦の勝利

原作第一巻でラインハルトがヤンを認識する(他のコンテンツではそれ以前から)アスターテ会戦は同盟が帝国の侵攻を防いだので戦略的勝利。但し当初の作戦は失敗、犠牲も多すぎて戦術的敗北という結果。 もっとも損害が大きすぎて同盟は全面敗北の様相で、逆に…

銀英伝の思いで。

NHKで放送中のDie Neue Theseはヤンが美形寄りで、藤崎竜氏の漫画のヤンは少し万能感があるので、ラインハルトのハッキリした表現よりも、後世の歴史家が彼をどのような人物と捉えたか、のようなイメージで面白く感じたりもする。 原作の小説に近いOVA版のヤ…