2022-01-01から1年間の記事一覧
第10次イゼルローン要塞攻略戦といえば、第7次と同様に異例ずくめの戦いでした。もしくは善良な人間がペテン師に引っ掛かり被害者となるお馴染みの構図です。 ルッツが優秀でなかったから、というのは酷です。彼は艦隊運用にしろ艦隊戦にしろ実績のある一流…
銀河英雄伝説は予算や経費や給与の話題で同盟のディナールや帝国の帝国マルクが登場しますが、端々で出て来るのみで銀河の経済規模にいたっては不明な部分が多いです。 それでも探すとキーワードとしては下記があります キルヒアイスの父親は司法省務めの下…
ボルテックといえば、フェザーンの要人で黒狐ルビンスキーの右腕だった男です。個性は強くありませんが、官僚として能力は十分優秀(そうでなければ自治領主補佐官、帝国駐在弁務官など務まりません)でした。 そのボルテックの躓きは皇帝誘拐計画の対帝国交…
作中で最速の用兵家として知られるウォルフガング・ミッターマイヤー提督は、艦隊を迅速に動かすことで数々の殊勲を得ました。これは戦場への艦隊移動と戦場での機動戦術の両方で発揮されています。 しかし実際にどのように運用しているかは原作では不明です…
戦術面でほぼ無敵を誇ったヤン・ウェンリーですが、戦略眼もある人物とされる一方で戦略面での成果はほぼ無いため、「本当は大したことはない」「過剰な評価」だとの批判も受けております。 本人が口にした「半数が味方してくれればいいほうさ」の精神であれ…
自由惑星同盟は帝国から離脱した16万人の人々の建国から始まり、帝国からの亡命者を吸収しつつ拡大しました。 民主主義国家として共和制を敷き、法的にも自由が認められる体制でしたが、ただ戦時体制を続けていた点が、共和制を歪なものにしていったようです…
疾風ウォルフ。帝国の双璧とまで言われ、平民ながら帝国元帥まで上り詰めたウォルフガング・ミッターマイヤーは、公明正大な人格者であり、帝国兵から人気高く、部下からは慕われ、上司からの信頼篤い人物です。 しかしながら激怒が死に直結するほどの感情的…
ヤン艦隊の特色として地味に上げられるのが、絶妙な幹部の人事です。 艦隊副司令官 エドウィン・フィッシャー 首席幕僚・参謀長 ムライ 次席幕僚・副参謀長 フョードル・パトリチェフ 第13艦隊創設時から回廊の戦いまでこの布陣は変らず、ヤンを支え続けて奇…
自由惑星同盟の末期、同盟側の武勲はヤン提督率いる宇宙艦隊『ヤン艦隊』が独占するものとなってました。 ヤン艦隊戦果 要塞奪取2回(第7次・第10次イゼルローン攻防戦でイゼルローン要塞奪取) 重要拠点攻略1回(ハイネセン進攻でアルテミスの首飾り破壊) …
自由惑星同盟はその名前ほど自由ではなく、滅亡するに至る過程は酷いものでした。ただこの星系間国家は常に戦時体制であったことを忘れてはいけません。建国時から常に帝国軍の侵攻に対する恐怖があり、自国を守るために膨大な戦力を維持運用する必要があり…
「喋れなくなったトリューニヒトはトリューニヒトではない。」 哲学の一節のような表現をされる、銀英伝で最も好感度の低い主要人物であるヨブ・トリューニヒト。劇中で大きな裏切り行為を繰り返しながら保身に長けていたため、物語の後半まで登場を続けまし…
亜麻色の孺子ことユリアン・ミンツはトラバース法によりヤンの養子となり、その後は軍人の道に進み、ヤンが独立した後も付き従い、彼の死後は後継者として革命軍を率いて戦います。十分に歴史上の人物として成り立つ功績を立てる彼は、物語の前半では天才型…
イゼルローン要塞と並ぶ大要塞ガイエスブルク。直径45㎞の人工天体は戦艦の砲撃に耐える装甲、艦隊を屠る主砲、一万隻以上の艦船を収容できる基地能力と、申し分ない力を持ちます。門閥貴族連合が拠点とした理由も判ります。 リップシュタット戦役後は放置さ…
銀英伝に登場する空想的超技術の中に、光の速度を超えて通信が可能な「超高速通信」があります。光年単位の支配域を持つ国家運営も、何百光年離れていてもタイムラグがほぼない通信があれば情報の鮮度に差がなく安定した統治が可能でしょう。 ただしこの超高…
ついでに(便乗して)書いちゃいました。 銀河英雄伝説の田中芳樹さん「ナンバー2は綱渡り」 オーベルシュタインの不要論語る:朝日新聞GLOBE+ オーベルシュタインが最初から最後まで語り続けた「ナンバー2不要論」の肝は組織の安定を阻害する存在は不要との…
もし架空ゲーム『銀河英雄伝説 -銀河の歴史がまた1ページ-』で勢力「地球教団」が選べたとしても、最初から選ぶのは弱小勢力好きか単なる捻くれ者でしょう。 もちろんフェザーンを従えるため経済力はあり、布教とテロで勢力を伸ばすことが可能なため力は中…